
英語を学んでいて、こんな経験はありませんか?
・「butter」が「バター」じゃなく「ら行のように聞こえる…」
・ネイティブのセリフが日本語には存在しない“中間音”に聞こえる
・知ってる単語なのに、何度聞いても分からない
実は、ネイティブが自然に話すとき、英語の音は「つながる」「同化する」だけでなく、“変化”することがあります。
今回取り上げるのは、アメリカ英語の代表的な音声変化のひとつ Flapping(ら行化) です。
第3回:Flapping(ら行化)
Flapping(ら行化)ってなに?
Flapping とは、/t/ や /d/ が母音に挟まれたとき、日本語の「ら行」に近い音で発音される現象のことです。たとえば:
•butter(バター)→ 「バラー」
•water(ウォーター)→ 「ワラー」
•better(ベター)→ 「ベラー」
この“ら行化”は特にアメリカ英語でよく見られます。
🎶 例として、ディズニー映画『アナと雪の女王』の主題歌「Let it go」も「レリゴー」と聞こえた人、多いのでは?まさにこの現象が起きています!
Flappingが起きる場面とは?
✅ 発音ルール/t/ または /d/ の音が、母音に挟まれている場合
アメリカ英語(特にカジュアルな会話)でよく使われる
✅ よくある単語例butter
water
little
better
city
waiting
これらはすべて「ラ行っぽく」聞こえるようになります。
ここからは、
実際の会話でよく使われる例文を紹介しながら、
✅ 発音ポイント
✅ 音声サンプル(🔊)
と一緒に確認していきましょう!
🔹 Flappingフレーズ8選
①I’m getting a little better every day.
(日々よくなっています。)
発音イメージ:アㇺゲッティングリルベラエブリディ
🔵 littleが「リル」、betterが「ベラ」になる
🔊
② Can I get some water?
(お水をいただけますか)
発音イメージ:キャナアィゲッサㇺウワラ
🔵 waterが「ウワラ」になる
🔊
➂ What a pretty little city!
(なんて小さな街なんだ!)
発音イメージ:ワラプリリィリㇽシリィ
🔵 prettyが「プリリィ」、littleが「リㇽ」、Cityが「シリィ」になる
🔊
④Just a little bit.
(ほんの少し」)
発音イメージ:ジャスァリㇽビッ
🔵 littleが「リㇽ」になる
🔊
⑤I got it.
(わかった)
発音イメージ:アイガリィツ
🔵gotが「ガリィ」に近くなる
🔊
⑥Wait a minute
(ちょっと待って)
発音イメージ:ゥエイラミニッ
🔵 Waitが「ゥエイラ」に近くなる
🔊
⑦ Let it go.
(ありのままで)
発音イメージ:レリィゴゥ
🔵 Let itが「レリィ」になる
🔊
⑧She wrote a letter.
(彼女は手紙を書いた)
発音イメージ:シィゥロトァレラ
🔵 letterが「レラ」になる
🔊
📝 Flappingの注意点
Flappingは イギリス英語ではあまり見られないため、BBC英語やIELTSでは使用されにくい傾向があります。
アメリカ英語の映画やドラマ、日常会話では非常によく使われるため、リスニング力UPには必須の知識!
🎯 この記事のまとめ
Flapping(ら行化)の音声変化により、ないはずの音が聞こえてしまい、戸惑いやすい変化です。
しかし、一度その特徴を理解すれば、謎の”ら音”に邪魔されて、これまで聞き取れなかった単語が明確に聞こえるようになります。
あなたの耳が変わるチャンス、逃さずキャッチしていきましょう!
次回は、ネイティブの会話を“速く感じる原因”のひとつ、「Elision(脱落)」について解説します。
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